インプラント治療の仮歯とは?人工歯を入れる前の仮歯の存在
仮歯はインプラント体が骨と結合するまでの歯の代用品
仮歯とは、顎の骨に埋め込んだインプラント体に差し込む仮の歯のことです。通常のインプラント治療では、人工歯根を埋めた後にインプラント体が骨としっかり結合してから上部構造を装着します。インプラント体が結合するまでの間、仮歯は上部構造の代用品として使われるものです。
仮歯を使用しないという選択もありますが、インプラント体が結合する3ヶ月ほど歯がない状態になります。審美性や患部保護の理由から、歯科医の多くが仮歯の使用を推奨しているのです。
仮歯の素材は主にレジン材が使用される
仮歯使用されている素材は、主に歯科用プラスチックのレジンが採用されています。レジンは樹脂からできている素材なので、柔軟性があり艶やかな質感が特徴的です。天然の歯に近い色合いと透明性なので、審美性が高く審美治療にも幅広く使われています。
ただし、レジンは元が樹脂でできているため、インプラントで使われているセラミックやジルコンよりも割れやすいため、長期間の利用には不向きです。そのため、仮歯は見た目の改善や患部のフタとして一時的な役割になります。
手術当日に仮歯を入れる即時荷重法という治療方法もある
通常のインプラント治療では、手術後の傷口が塞がるまでの間は仮歯を入れることができません。しかし、即時荷重法で施術を行えば、手術したその日のうちに仮歯を入れることが可能です。術後から間を置かずに仮歯を装着できるので、手術当日から見た目を気にする必要がありません。
ただし、即時荷重法を行うには十分な顎の骨が必要になり、対応している歯科医院も限られています。また、仮歯を入れるための治療工程が加わるので、通常より手術の時間が長くなってしまうケースがあります。